[書評]お金の教養

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photo credit: Bindaas Madhavi via photopin cc

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お金の悩みは,誰しも持っている。
しかもやっかいなことに、学校で教えてくれないし、相談できる相手もいない。

僕は幸か不幸か借金で苦労した経験はないが、裕福でもない。
もう40手前という、それなりの年になってきて、老後のことが否が応でも視野に入ってくる。

ちょっと考えてみても、あまりにもお金に対する知識が貧弱であることに気がついた。

  • 貯金をしてもインフレしたら意味ないよね?
  • 株とか先物取引って怖いよ。。
  • やっぱ何かあった時に頼りになるのは、保険だけじゃないの?

あまりにも発想が貧困なので、本書でまずは基礎知識を学ぼうと思った。

子供の頃にもらったお年玉やお小遣いなどは、親からの「貯金しなさい」の一言でそのあと何に使ったのかも思い出せない。
もしそれを貯金ではなく、20年間お金を働かせていたら・・・

今からでも遅くはない、勉強や話し方やテーブルマナーなどの教養と同じように、お金についても正しく向き合い、教養を得ることが必要だ。

本書の目的は
「豊かで不安のないライフスタイルを送るための、正しいお金の知識を身につける」とあり、
まさに自分の望んでいることだ。

お金を稼ぐ能力と維持管理する能力は別物

豊かさの指標として「年収」を考えるのが普通と考えてきた。
だがお金の教養がある人は、「お金を持ち続ける能力」を高めていける人なのだ。

年収500万円から転職して年収700万円になったとする。
仕事が忙しくなり外食する回数が増え、終電を逃し、タクシーに乗る回数が増える。
毎月きっちり使い果たしてしまう。

これ、よくあるケースで、僕も思い当たる節が大いにある。

たとえ年収1000万になったとしても、きっとその年収で支払えるマンションに引っ越す、あるいは家のローンを組み、車を乗り回し、 同じように毎月きっちり使い果たしてしまうでしょう。

これがいわゆる「お金の生活習慣病」である。

「お金の生活習慣病」から脱却するためには、メタボ同様に普段の生活を見直し、「お金の習慣」を変えることだけなのだ。

貯金のルール「2・6・2」

「お金の習慣」を変えることができたら、次はルール作りだ。
「2・6・2」のルールで、手取り収入を分けることで貯金を実践することを紹介されている。

  • 収入の2割 ・・・ 貯金
  • 収入の6割 ・・・ 生活費
  • 収入の2割 ・・・ 自己投資

今まで生活費10割だったのを、6割にするのだから覚悟のいる決断である。
けれど、この仕組みを取り入れると5年後には年収分の貯蓄が手に入る。
さらに、それと同じだけ、いや、それ以上の成長ができていると実感できるはずだ。

貯金は貯金額が目的ではなく、貯金額相当の「安心感」を持つと言うことだ。
つまり何かあった時の、備え・余裕・バッファ・のりしろである。
また、貯金ができるということは、お金の正しい使い方の習慣ができると言うことでもある。

浪費と投資の違いを知る

ただし、なんでもかんでも節約節約では、楽しい人生を過ごしていることにはならない。
ここで意識しておくのが、買った物が払った額に見合う価値があるかどうか、を考えるということだ。

  • 払った額 >  価値   → 「浪費」
  • 払った額 =  価値   → 「消費」
  • 払った額 <  価値   → 「投資」

経験や教養を身につけるような行為、たとえば英会話や本を買うことは投資であり、コーヒーブレイクと称してついつい買ってしまうお菓子は浪費でしょう。
買おうとしている物の「本当の価値」を判断していくことが、お金の習慣を変えることにつながっていく。

浪費を減らす手段

消費を減らす手段としては、以前の記事([書評]「レシートを捨てるバカ、ポイントを貯めるアホ 」)にもまとめたように、知ることが重要である。

気づけばお金がなくなっている、と言う浪費をしている状況から抜け出すためには、何にいくら使っていることを把握しなければならない。
固定費を減らすこととあわせて、小さいお金はコントロールすべきだ。

お金を稼ぐのは「階段を1段ずつあがること」、お金を使うというのは「一気に飛び降りること」、この2つの連続が経済活動である。

せっかく1時間かけて稼いだお金を、その日の鬱憤晴らしで飲み会で使ってしまってはいつまで経っても立っている位置は変わらない。
月給いくら、ではなく、日給・時給に割ってみて、そのお金を払う価値と労働に要した時間を比較してみる習慣は有効だ。

まとめ

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小さい頃に親から言われたのは「ちょきんをしなさい、むだづかいはするな」だけで、お金の使い方は教えてくれませんでした。
株や債券などは博打と同じ、儲かるのは一部の人と胴元だけだという考え方しかありませんでした。

以前参加したセミナーで、ひふみ投信の藤野(@fu4)さんが「お金はバーチャル」とおっしゃっていました。
本当に価値があるのは人間が営む行為やその結果にあるのだから、それを評価する株式や債券の方がリアルなんだ、と。

お金に対する教養をつけ、本来の価値である資産、つまり、不動産や債券という目に見える資産だけでなく、自分という存在の資産価値を高めていき、自分らしいライフスタイルを貫くことが重要なんだ、と再認識できる一冊でした。

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